企業が事業計画を作成するって際に、現状分析と経営戦略を検討するのに必ず聞くのがSWOT分析という手法です。
多分、一番有名なフレームワークの手法でなじみが深いのではないでしょうか。
自社の内部環境(強み、弱み)と外部環境(機会、脅威)をそれぞれ洗い出すことで、今後の可能性や改善すべき点などの気づきを得るために使われます。
この記事では、SWOT分析の基本的な内容と具体的な分析方法などについてまとめていきます。
SWOT分析って
SWOT分析とは何をする為のツールかと言えば、たとえばマーケティング戦略をたてる際に、現状を知ることが非常に重要となってきます。
その中で、内部環境と呼ばれる自社でコントロールができる「強み」と「弱み」。
外部環境と呼ばれる自社でコントロールできない「機会」「脅威」の各要素を把握する為のものです。
要素は先ほどあげた4つです。
S:強み(Strength)
自社や自社製品・サービスに好影響を与える内部環境の要素
W:弱み(Weakness)
自社や自社製品・サービスに悪影響を及ぼす内部環境の要素
O:機会(Opportunity)
自社や自社製品・サービスに好影響を与える外部環境の要素
T:脅威(Threat)
自社や自社製品・サービスに悪影響を及ぼす外部環境の要素
上記の環境を正確に把握できれば事業計画の作成に役立ちます。
SWOT分析の目的と目標
SWOT分析を行う際に、ただ内部環境と外部環境を分析して終わりでは意味がありません。
まずは分析をする目的と目標を明確化しておく必要があります。
ある程度分析が進むことで自社の伸ばしていくべき強み。
改善する必要がある弱みが見えてきます。
その中で、外部環境をふまえた上で、優先順位と経営資源を投下すべき方法を検討していきます。
抽象的な目的と目標では結局行動が進まないので、ちょっと雑な例ですが
目的:新規ビジネスの構築と売上向上
目標:売上前年同期比130%達成
手段:〇〇を実施する
という感じで、明確な数値的なところまで落とし込めると具体性が出てきます。
SWOT分析の具体的なやり方/方法
それではSWOT分析の具体的なやり方について説明していきますね。
まずは、内部環境と外部環境について、当てはまる要因を書きだしていきます。
(例)飲食店のイメージ
内部環境
内部環境から見ていきましょう。
なかなか、思い浮かばない場合は自店の店舗を見渡して、見えるもの全部を付箋紙1枚につき1語を書いていきましょう。
設備やメニュー、従業員やホームページ、SNS、立地、駐車場、財務内容などなど。
その中で、近いものはグルーピングして自店には何があるのかを把握します。
一般的に言われる経営資源ですね。
強み(Strength)
材料にこだわっている
駐車場が10台分ある
国道沿いの好立地
熟練のスタッフで評価が高い
弱み(Weakness)
インターネット等で情報発信していない
料理の提供スピードが遅い
財務内容が厳しい
できればすべて客観的な事実で数字で表せると良いですね。
外部環境
外部環境は、業種や商圏、社会情勢に関連して影響がありそうなものを記載していってください。
機会(Opportunity)
観光地化による観光客の増加
同じジャンルの競合店がない
インターネット環境の充実
テイクアウト需要の拡大
脅威(Threat)
少子高齢化と人口減少
コロナ禍による外食需要の減少
消費税増税にともなう消費の減少
上記の環境を正確に把握できれば事業計画の作成に役立ちます。
※あくまでも例なので軽い内容にっています。
クロスSWOT分析の方法
SWOT分析が終わったので終了ではありません。あくまでも現状把握で、ここからが戦略を立てるのに重要となってきます。
先ほどの、内部環境と外部環境を掛け合わせることで戦略を作っていきます。
まさにクロスさせているイメージです。
4つの要素をそれぞれ掛け合わせると、以下の4パターンが考えられます
①強み×機会:機会をとらえて強みを最大に活かす方法
②強み×脅威:脅威を回避するためにとれる、強みを活かした方法
③弱み×機会:弱みによって機会を逃さないためにとれる方策
④弱み×脅威:弱みと脅威によって受ける最悪の事態を回避する
上記を見ていくと、やはり強みを伸ばしていくというのは戦略としては優先です。
そういう意味でも①の「強み×機会」で戦略をたてていく。
例えばですが、
強み 国道沿いの好立地、駐車場が10台分ある
機会 テイクアウト需要の拡大
って考えた時に、国道沿いに通り客向けののぼりを立ててテイクアウトはじめましたと広告。駐車場もあるので、気軽によってもらえれば売上につながりますよね。
ちょっと安直ですが考え方はこんな感じです。
脅威と考えていたものが実は機会となる可能性もあるので、自社の強みなどを踏まえて突破口を見つけていくことも大切です。
もちろん④の「弱み×脅威」をほおっておいていい訳じゃなくって、致命傷になるようなら早急に対応する必要があります。
優先順位をつけて戦略を練っていってください。
まとめ
SWOT分析、クロスSWOT分析についてまとめてみました。
非常に分かりやすく、頭の整理をしやすい分析方法です。
マーケティングを行ううえで、内部環境と外部環境の分析は重要で、この情報はほかにも流用できることから無駄にはなりませんし、事業計画のかなめになります。
でも、実際にSWOT分析をやってみるとキレイにつくろうとしてしまったり、アイデアありきで実現性が低く絵にかいた餅になることって多いんです。
その要因って、S:強み、W:弱み、O:機会、T:脅威の分析ができていなくって、最終的な戦略が「なんじゃこりゃ?」ってことも。
主観的な考えをいれすぎないように少人数のチームで情報収集して、事業計画を策定していくと良いかと思います。
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