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STP分析の具体的なやり方を紹介!目的やメリットを説明【フィリップ・コトラー】

2021 4/20
STP分析の具体的なやり方を紹介!目的やメリットを説明【フィリップ・コトラー】

マーケティングを行っていく中で、消費者のニーズや市場を明確化することで魅力的なターゲットを狙う為に、自分のポジションを明確化して分析をする手法がSTP分析です。

市場の全体像を把握し、その中から狙うべき市場を決定し、競合他社との位置関係を決めていく手法です。
この記事では、STP分析の目的やメリット、具体的な手法についてまとめていきます。

目次

STP分析とは

STP分析は、消費者志向を成功させるのに必要不可欠な3つの要素です。

  • Segmentation(セグメンテーション)
  • Targeting(ターゲティング)
  • Positioning(ポジショニング)

この頭文字をとったものです。
詳しく見ていきますね。

Segmentation(セグメンテーション)

セグメンテーションは、市場や顧客の似たようなニーズを細分化していきます。
まずは消費財市場と生産財市場に分類します。
その中で更に、4つの切り口を分けて考えてみてください。

消費財市場

消費財市場は、顧客が個人の消費者となります。
BtoC市場ですね。

・人口動態変数
人に関するセグメントです。
年齢、性別、家族構成、職業などで考えます。
インターネット上で公的な統計データなどを用いることが多いですね。

・地理変数学
国、都道府県、地域などせセグメントします。
地域、人口密度、住まい、文化、行動範囲などで考えます。
インターネット上のサービスなら地域性は関係ない場合もあります。

・社会心理学的変数
心理的な要素でセグメントします。
ライフスタイル、価値観、パーソナリティ、購買動機などで考えます。

・行動的変数
行動に関するセグメントです。
購買活動、購買心理、購買契機などで考えます。

生産財市場

生産財市場は、顧客が法人や団体が消費者となります。
BtoB市場ですね。

・人口
業種、規模などで考えます。

・オペレーティング変数
使用頻度、顧客の能力などで考えます。

・購買アプローチ変数
購買方針、購買意欲などで考えます。

・状況要因変数
緊急性、受注量などで考えます。

Targeting(ターゲティング)

細分化した市場・顧客を、自社にとって魅力的なグループを抽出します。
自社の消費やサービスのイメージや価格帯にあったユーザーを設定します。

セグメンテーションを行うことで、ターゲットが明確化されそうです。
ターゲットを選ぶ場合に3つのパターンで考えます。

無差別型
セグメント間にある違いを無視して、同じ商品やサービスを提供する方法です。
多くの商品をあらゆる市場へ投入するので、経営資源が豊富な大企業に向いた戦略です。

差別型
複数のセグメントに注目して、それぞれに対してカスタマイズした商品やサービスを提供する方法です。
複数の商品やサービスが必要なので、ある程度の規模が必要です。

集中型
少数のセグメント、または1つのセグメントに注目して、そこに経営資源を集中する方法です。
スピード感をもって動ける、小規模な企業でも進めやすい手法です。

Positioning(ポジショニング)

自社の立ち位置などを明確化していきます。
自社の商品やサービスを複数のポイントで他社の商品やサービスと比較して競合がいない(少ない)優位性のあるポジションを見ていきます。

STP分析の目的

STP分析は、セグメンテーション(市場細分化)、ターゲティング(狙う市場の決定)、ポジショニング(自社の立ち位置の明確化)することで、マーケティングに役立てることができます。

STP分析のメリット

STP分析を行うメリットを紹介します。

・顧客やニーズの把握

セグメンテーションの中で、どんなユーザーの市場が存在しているかが把握できます。
そこから、更に絞り込んで明確なターゲット設定が可能となります。
最近よく言うペルソナですね。

・販売促進戦略の明確化

セグメンテーション、ターゲティング、ポジショニングを分析することで、ユーザーに対してどのようなポジションで商品やサービスを訴求していくのかなど、プロモーションを明確にできます。

・他社との競合を避ける

どれだけ良い商品やサービスを持っていても、競合激戦区の中に入ってしまうと消耗してしまいますよね。
大手が圧倒的なシェアをもっているところに飛び込めませんよね。
自分が戦えるポジションを見つけることができます。

STP分析の具体的な活用方法

それではSTP分析について、具体的な分析を進めていきます。

STP分析の前に

STP分析をする前に、外部環境の分析を行っておいて下さい。
外部環境が分からないことには、性格な分析ができません。

PEST分析

PEST分析は、Politics(政治的要因)、Economy(経済的要因)、Society(社会的要因)、Technology(技術的要因)の頭文字をとったもので、これらの要因を分析をすることで、消費者のニーズのや市場の変化やそれが自社に対する影響などを把握できます。

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STP分析をする

外部環境が把握できたのでSTP分析を行っていきましょう。

セグメンテーション

それでは実際に市場や顧客を分類していきましょう。
〇〇という商品を販売する場合。

性別 男女
年齢 10歳刻み

もっと細かく考えていくのですが、分かりやすいように。
2項目で分類するだけでも顧客の持つニーズが違ってきます。

統計データなどの購入履歴など定量的なデータなどを参考にしてセグメントを分けたりしますね。

ターゲティング

セグメンテーションで分類した顧客、市場を選択していきます。
自社の強み(差別化ポイント)を意識しながら、自社の商品やサービスに合致するターゲットを絞り込んでいきます。

ペルソナと呼ばれる、具体的な顧客像を仮説を立てて設定していくことが大切です。
ここは重要ですので、適当に決めるのではなく、市場動向を踏まえた上でイメージしていきましょう。
それが必ずしも1人である必要がなく、複数でも大丈夫です。

ポジショニング

それでは、ターゲティングで絞り込んだペルソナに対して、競合と比較して自社のポジションを明確にしていきます。
商品、サービスの品質や販売チャネル、価格などを比較しつつ、自社が勝てるポジションを探していきます。
価格や多品種などは大企業とやりあったら勝てませんので、自社の強みを生かした差別化ポイントを見極めることですね。

まとめ

STP分析の活用方法についてまとめてみました。
この分析だけでは不十分ですし、複数のフレームワークを行ったうえで、戦略をたてていくと制度の高いものができると思います。
また、ビジネスの状況は刻一刻と変わってくることから定期的な見直しは必要となってきます
商品やサービスを開発する時には、市場動向を把握し、セグメンテーション、ターゲティング、ポジショニングを明確にしていくことが重要です。

 

何かご質問があればお気軽にお問い合わせください

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