商売人さんと話していると結構多いのが訪問営業で契約してしまったというもの。
最初に電話があって、ちょっと興味あったらアポをとって翌日には訪問営業。
・ホームページの制作
・電子ブレーカーの導入
などなど、全て高額なリース契約ばかり。
5年~7年契約で、安いと思わせて総額は何十万どころか何百万円というものも。
企業も上場しているような会社で、落ち度はないように効果をしっかり話して、本日限りの特別料金で契約を迫る。
実際に、多くの方が契約してしまってあとから相談があるというパターンです。
一般の消費者ならクーリング・オフ制度を使って事なきをえるんですが、会社や商売人はそういう訳にはいきません。
弁護士に相談しても契約書がある以上は基本的にどうすることもできないことも。
クーリング・オフとはどのような制度か?
会社や商売人はなぜ解約できないかなどまとめていきますね。
クーリング・オフってなに
先にクーリングオフについて簡単にだけ説明していきますね。
独立行政法人『国民生活センター』の説明を抜粋します。
いったん契約の申し込みや契約の締結をした場合でも、契約を再考できるようにし、一定の期間であれば無条件で契約の申し込みを撤回したり、契約を解除したりできる制度です。
実は、僕も住宅の外壁塗装の業者がやってきて、この日だけの特別価格にやられて契約してしまった経験があります。
冷静になって考えてクーリング・オフ制度を使ったりもしましたが、その場の空気間で契約してしまうこともあるので凄く反省しましたね。
そういう意味で消費者を守ってくれる大切な制度なんです。
クーリング・オフの適用ができる取引は
それでは、クーリング・オフ制度が対象になる取引を紹介しておきます。
①訪問販売(キャッチセールス、アポイントメントセールス等を含む):8日間
②電話勧誘販売:8日間
③連鎖販売取引:20日間
④特定継続的役務提供(エステティック、美容医療、語学教室、家庭教師、学習塾、パソコン教室、結婚相手紹介サービス):8日間
⑤業務提供誘引販売取引(内職商法、モニター商法等):20日間
⑥訪問購入(業者が消費者の自宅等を訪ねて、商品の買い取りを行うもの):8日間
※上記販売方法・取引でも条件によってはクーリング・オフできない場合があります。
・訪問購入の場合、クーリング・オフ期間内は、消費者(売主)は買取業者に対して売却商品の引き渡しを拒むことができます。
・クーリング・オフ期間は、申込書面または契約書面のいずれか早いほうを受け取った日から計算します。
・書面の記載内容に不備があるときは、所定の期間を過ぎていてもクーリング・オフできる場合があります。
・金融商品や宅地建物の契約等でもクーリング・オフができる取引があります。
なぜ事業者間契約はクーリング・オフできないのか
ここまではクーリング・オフ制度について説明してきましたが、最も重要な点は会社や商売人は対象外になるってことです。
これって日本の法律の中で、クーリング・オフ制度は主として消費者保護を目的としたものとうたわれています。
消費者とは何かというと商売をしていない一般的な個人です。
契約者は法人であれ個人であれ商売をしていれば事業者とみなされるんです。
契約者が事業者の場合、特定商取引法のうち訪問販売、通信販売及び電話勧誘販売に関する規定は適用除外となります。
ようするに、クーリング・オフ制度を使えないってことですね。
本当にこんなケースは多くあるので、契約する場合は一度落ち着いて考えてみてから。
急がせる場合は、怪しいと考えた方が良いですよ。
実際に電子ブレーカーを導入して、電気量は少し減ったけど基本契約を低くしたのでブレーカーが落ちやすくなったり、ホームページのクオリティは低くはないが、それだけでアクセスは皆無ってことが大半です。
ずっと使い続けれれば良いけど、リース契約が終了して継続しなければ、ホームページ自体が削除されてしまうなんてことも。
どのような場合でも泣き寝入りすることはできないのか?
契約をしてしまった以上、よっぽどのことがない限り覆りません。
クーリング・オフ制度の穴を狙ってくるので、1つ1つの説明はしっかりしているし、嘘は言っていないってことが多い。
なので、可能なら書類や音声なども残しておくことができるなら、何か相手に瑕疵があるようなら対策が見つかる可能性はあります。
あと、法人ではなく個人事業者の場合なら、その事業と関係のない契約については消費者の立場になるので、クーリングオフ制度の適用が可能な場合があります。
そんな場合は、最寄りの消費生活センターへ相談するのも手ですね。
まとめ
事業者間取引では、クーリング・オフ制度も使えず泣き寝入りして悔しい思いをされる方が非常に多いです。
本当に悪質ですが、よく考えられた上での説明や契約になっていますので、手を打てないことがほとんどなんです。
まずは、電話や訪問営業は基本は信用しないということ。
そして、自分1人で判断せずに、客観的に見える第三者を交えて検討すると良いですね。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
何かご不明な点がございましたら、お気軽にお問い合わせいただけると嬉しいです。
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